来週,7月12日~14日にかけて,第56回地盤工学研究発表会が開催されます。

早いもので,金沢大学と共同で弊社が地盤工学研究発表会にてアースアンカーの研究発表をはじめてから,今年でもう4年目になります。本来は山形県開催でしたが,コロナの都合で完全オンラインでの開催となりました。

弊社は,7月13日のグラウンドアンカーのセッションにて,アースアンカーの斜面補強効果に関する研究発表をさせて頂きます。

今回はいよいよアースアンカーの斜面補強に関する研究発表をはじめて行います。

以下は発表に用いるスライドからの抜粋画像です。アースアンカーの斜面補強効果を調べる実験ですので,これまでより法面屋の研究感が増しています。

斜面に3本のプレートアンカーを設置して天端を載荷した場合と,アンカーなしで載荷した場合を比較して,アンカーによる補強効果を調べる実験を行いました。
アンカーと言っていますが,このアンカーは,アンカープレートと支圧板によってできており,完全な待ち受け方です。

アースアンカー斜面補強実験

斜面への載荷時に5Hzで撮影した画像を解析することで,地盤挙動を追いかけました。左Case06が無補強,右のCase07がアンカー有りです。アンカーがない場合は,載荷直後で法肩ですぐに小崩壊してしまいますが,アンカーがある場合は,アンカーで抑えられないすべりの規模になるまで耐えます。

アンカー補強斜面すべり線形状

地盤の変位は,FEM解析で変位ベクトルとしても観察できます。

アースアンカー斜面補強地盤変位FEM解析

FEM解析による変位状況一覧です。

グラウンドアンカー斜面補強FEM解析

模型実験を行った結果と,FEMによる再現解析から,アースアンカーの斜面補強効果を検証しています。