ICT法面工出来形計測・出来形管理

ICT法面工の各工種における3次元計測要求精度

ICT法面工適用工種

「植生工」

・対象とする出来形計測項目;法長、延長

・対象外:厚さ

「吹付工」(コンクリート・モルタル)

・対象とする出来形計測項目;法長、延長

・対象外:厚さ

「法枠工」(現場打法枠工・現場吹付法枠工)

・対象とする出来形計測項目;法長、幅、高さ、延長、枠中心間隔

・対象外:なし

ICT法面工適用工種

ICT法面工の出来形管理基準

3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)

3次元計測の要求計測精度は、国土交通省「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)」を参照します。

法枠工における計測時の要求精度

・法長(ℓ):(10m 未満)規格値 -100 mm、要求精度 30 mm以下

法長(ℓ):(10m 以上)規格値 -200 mm、要求精度 30 mm以下

・幅(w):規格値 -30 mm、要求精度 10 mm以下

・高さ(h):規格値 -30 mm、要求精度 10 mm以下

・枠中心間隔(a):規格値 ±100 mm、要求精度 10 mm以下

・法長(L);規格値 -200 mm、要求精度 30 mm以下

法枠工における要求計測精度

法枠工の出来形計測方法

枠中心間隔

出来形管理要領には、”計測箇所の端部を構成する2箇所を計測し、法枠に対する点間距離を算出する”とあります。

法枠の端と橋で計測してもよいでしょうし、実測のように中心同士で計測しても問題ないでしょう。

法枠工枠中心間隔計測方法

桁幅の計測方法

国交省の出来形管理要領には、”計測箇所の法枠に直交する測線から±50mm の範囲内で幅の端部を構成する2箇所を計測し、法枠に対する水平距離を算出する”と記載があります。

桁の断面を切って、表面ではなく、±50mmの範囲で幅を計測できます。

法枠の表面の角、エッジというのは点群データの特性上、はっきりと出にくいので、50 mmの範囲で合理的なラインを探す必要があります。

法枠工桁幅計測方法

桁高の計測方法

国交省の出来形管理要領には、”計測箇所の法枠に直交する測線から±50mm の範囲内で高さの端部を構成する2箇所を計測し、法枠に対する鉛直距離を算出する。 ”と記載があります。

桁の断面を切って、表面ではなく、±50mmの範囲で高さを計測できます。

Phantom 4 Proなどのドローンで本気で法枠の出来形を計測したご経験のある皆様は良くご存知だと思いますが、法枠の桁高は、計測が最も難しい箇所となります。

±50 mmで計測できるラインを探せることを生かして、点群データの中から計測できる点を探すことがポイントです。

法枠工桁高計測方法

延長の計測方法

法枠工の出来形計測では、桁延長を計測する必要があります。

従来は、何人も法枠に登って50 mテープをペタペタと抑えながら計測していました。

この作業が、意外と時間も人数もかかったり、数字を読み間違ったりする可能性があったりとなかなか手間のかかる作業でした。

点群データで計測するには、端部の2点を抑えて延長を計測します。

ただ、法枠で桁延長が2点で計測できるケースは少ないです。

折れ点ごとに道のり長として計測する場合は、一辺の長さを法枠の中心間隔以上にして計測し、合計を桁延長とします。

桁延長計測は、ICT法面工のメリットを存分に生かせる項目です。

法枠工延長計測

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