世界経済最大のトレンドとまで、ささやかれているのが、無形資産。

『無形資産が経済を支配する- CAPITALISM WITHOUT CAPITAL』という著作が話題になっていたり、世界的に無形資産に更なる価値が置かれていますが、皆さんは無形資産についてどうお考えですか?

無形資産は、物質的実体を持たない資産なので、土木でいうと、重機や機械設備などはもちろん無形資産ではありません。

じゃあ、具体的になんなのかと考えてみると、特許、商標、施工や設計の技術的ノウハウや、技能、人的財産、会社の持つネットワーク、ブランド力、ソフトウェアやデータなんかが該当しそうです。

無形資産と言われたり、実体の無さそうなそれが経済を支配すると言われると、ん?っとなりますが、上記資産がいかに大事か理解するのは、説明されるまでもありません。

重機や機械などの有形資産と、人的資源や会社にたまった技術的ノウハウを天秤にかけて、前者を優先する土木業者はあまりいないでしょう。

そんな意識はITによってさらに育まれましたが、もしかしたらコロナの影響でさらに加速したのかもしれません。

これからは、技術力の向上や研究開発、人への投資割合がどんどん増加するのでしょうね。

この流れは、i-Constructionを推進しつつも同時に経験が技能がものを言う土木の業界だとわりとすんなり納得できるような気がします。

一方で、工場を持つ製造業はどうなんでしょうね、難しい判断かもしれません。

機械を買うのも人を雇うのも、工場を大きくするのも研究開発を強化するのも、企業にとってはひとつの投資活動です。

無形資産に投資するか、他に投資するか、この先の潮流に乗れるかどうかを左右しそうです。