昨年から話題のインド映画「RRR」をご覧になった方いるでしょか?私は観られていませんが、テレビやYoutubeの広告を観ているとおもしろそうですね。

下記のRRRの予告観てください。こういう映画最高ですよね。良い意味で何にも難しいこと考えずに観ていて楽しいみたいなエンタメで、それでもどこか植民地やカーストについても考える気付きを与えたりして。

私がインドにいたときは、普段はアパートの前で30円のゆで卵カレーをたべて、店の前につるされているタンドリーチキンでたんぱく質を補給してっていう生活をしていたので、休日にショッピングモールにいって、水牛のハンバーガーを食べて(マクドナルドもチキンしかないので、ビーフ不足になります)、スタバのコーヒー飲んで、映画館で映画をみてっていうのが、文化的生活を取り戻すためのルーティンでした。

インド映画のいいところってもちろんものによるでしょうが、字幕とか意味とかどうでもよく楽しめるところです。とりあえず流行りものの映画や音楽を見ておくと、アパートの隣人たちとも話題に困らず仲良くできました。

インド人の男のカッコいいって筋肉があって、バイクにのってて、サングラスをかけてって男らしい男なんですよね。だからカーストがそこまで高くなくて、世界地図でインドがどこってわからないようなその辺の男の子とかもジムにいって鍛えています。でも欧米人のダンディズムともちょっと違うんです。虎と戦ったり、男同士の友情みたいな男くさいというか、中学生の妄想みたいなことを映画で本気でやります。それでまあとりあえず難しい辻褄は踊ってまとめとくみたいなイメージです。

こういう映画を我々日本人がみると、半分おもしろおかしくイジリながら楽しむみたいなところがあって、インド人もそういう感覚でみているのかどうかわかりませんが、とりあずハリウッド映画をみるのとは無意識に違う視点で観ます。

これが実はちょっとぞっとするところで、インド人が考えたカッコいいみたいななのは面白おかしくインド映画って異文化体験として気分でみますが、ハリウッド映画をそういう気分で観ている人いますか?あーアメリカ人やってんなーみたいなこともありますが、特に違和感なく観れます。世界の覇権が違っていたら、逆だったかもしれないんですよね。そのへん、自然と刷り込まれている標準ってこわいなと思います。

インド映画もそっちに寄せようと思えば、いくらでも寄せられるはずです。それをあえてやらずに肩車で戦ったり、虎と戦ったりするところに、欧米主義へのアンチテーゼというかインド人のプライドを感じます。

ああ、こういう国に技術やものを輸出したり、地場に浸透させたりするのって、難しそうだなと感じられます。あえてインドやってんですよね、彼らって。