実施中のJICA民間連携事業にて、12月1日にフィリピン大学を会場に斜面防災セミナーを半日にわたって開催しました。対外的には、弊社のこのJICA事業で一番の盛り上がりとなるステップですので、いつもより詳しくご報告します。
今回のセミナーは、下記の通り、”Introduction of a Green Approach for Preventing Shallow Landslides in the Philippines”というタイトルで、DPWH(公共事業道路省)、the University of the Philippines(フィリピン大学)、大翔の共同開催として運営を行いました。セミナープログラム計画、会場の設定、各種招待活動、ハイブリッドセミナーの段取りなど、主催者として責任あるセミナーを運営することにいろいろな困難がありましたが、関係者から多大なるご協力をいただき、おかげさまで盛会とすることができました。
セミナーでは弊社事業だけでなく、フィリピンにて斜面防災に関するJICA技術協力プロジェクトを実施されているご経験豊かな日系企業の皆様にもご登壇いただきました。日本企業が国内で培った斜面防災(法面工事)技術は、フィリピンでも高い関心が寄せられています。
セミナーは会場とZoomのハイブリッド形式だったため、ハイブリッドセミナーの段取りに最も留意しました。幸い、さすがフィリピン大学のNational Engineering Centerの設備と技術者のおかげで無事に運営を行えました。
画面共有するプレゼン素材、動画の映りや、会場とZoom視聴者の見え方等を役割分担しながらリハーサルにて入念に確認しました。大学にてセミナー開催の経験がある、滋賀大学のインターン生が現地での種々の段取りをリードしてくれたおかげで、想定よりスムーズに進捗しました。
セミナーのMCは、光栄なことにフィリピンの地盤工学会会長でもあるフィリピン大学のMark Albert H. Zarco教授が行ってくださりました。
弊社からは、森林保護と斜面補強を両立できる工法の紹介として、ユニットネット工法とSD工法の紹介を行いました。
金沢大学の松本名誉教授とXi Xiong助教にもご登壇をいただきました。
森林を伐採しない斜面対策工の紹介に引き続き、弊社から3次元計測についても紹介を行いました。
各セッションの終了後にパネルディスカッションのようなかたちで質問を受け付けながら議論を行いました。改めてフィリピンでの環境に優しい斜面防災技術ニーズの強さを感じました。フィリピンに技術導入というかたちで進出している今回のJICA民間連携事業ですが、フィリピンで全く斜面防災工事が行われていないわけではなく、現地に設計や施工技術はあり、運用がなされています。
技術的なベースは日本と変わらないので、フィリピンのエンジニアと法面保護工事については建設的な議論が進みます。技術的なベースがあるうえでのプラスαの提案なので、議論も盛り上がりました。時間の関係から残念ながらすべての質問を受け付けることはできませんでしたが、多くの関心をいただき今後につなげることができそうです。
当日のウェビナーの抜粋映像は下記よりご覧ください。
環境に優しいGreen Approachとして、大翔が日本で培った技術を紹介しました。
大翔からは、斜面防災(法面保護)工事における3次元測量と点群データの使い方についても紹介しました。本発表は滋賀大学からのインターン生に担っていただきました。
また、本セミナーについて紹介してくださっているURLを下記に共有します。
JICAフィリピン事務所Facebook
UP National Engineering Center Facebook
日刊まにら新聞
COCOCOLOR EARTH
The Daily Tribune
PR TIMES
セミナーが盛会となったことを、ご登壇いただいたみなさま、ご参加いただいたみなさま、運営にお力を貸してくださったみなさまに改めてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました!