高強度ネット工法、いわゆる「クモの巣ネット工法、パワーネット工法」は、ネットを垂らしてしまうだけでのり面工が完了するという、管理も施工もしやすく利便性の高い工法です。

高強度ネット工法は数種類に分類され、想定すべり層厚3.0m以下を標準とした崩壊に対応するのがクモの巣ネット工法、1.5m以下を標準とした崩壊に対応するのがパワーネット工法です。

施工性だけでなく、網目の細かい高強度ネットなので、法面を面でしっかり押さえつけられて隙間からの中抜けの心配をすることなく使えるのも嬉しいメリットです。

ロール状のネットを展開するので、樹木が茂った自然斜面を補強するよりは、伐採後の法面や開けた法面においてその抜群の施工性の良さを発揮する工法です。

弊社も法枠などに変えて提案したりよく施工もする工法なのですが、法枠に比べるとコンクリートの養生や材料の段取りなど考慮することが少なく助かるほか、工期も短くなります。

最近、そんな高強度ネット工法を使う現場において、伐採後とくに竹を切った斜面に高強度ネットを施工した場合、将来生えてくる竹が悪さをしないかという質問をいただきました。

竹の根は除去しきれないため、竹を切った後ののり面処理の問題は、クモの巣ネットに限った話題ではなく、法枠やほかの工法にもつきものの話題かと思います。

下記の写真は6年ほど前に竹林を伐採して高強度ネット工を施工した現場の写真です。隙間から草が生えてネットがどこにあるかもわからない状況になっていますが、ネットを突き破ったり押し上げたりすることなく網目から竹が生えてきていました。

現場の追跡事例として面白いので紹介します。

高強度ネットクモの巣ネット工法
高強度ネットクモの巣