かの有名なフランス革命前夜には、ルイ16世が招集した不平等な身分制議会に対立した第三身分階級である平民(ブルジョアや一般民)たちが、独自に国民議会と称する集まりを招集しました。
第三身分こそが国民を代表しているとうたったその集まりには、わずか数日のうちに進歩的な僧侶や貴族も加わり、最終的に第一身分議員も合流することが決定するほどになりました。
しかし、それに脅威を感じた国王側の強硬派が会議場を閉鎖してしまいます。
議会を締め出されてテニスコートに移った国民議会は、憲法制定実現までは解散せずにどこでも議会を開くことを誓い合います。
第三身分の立ち上がりです。
それは特権階級によってさらに武力で弾圧されますが、それに反発して第三身分階級がバスティーユ牢獄を襲撃したことが、フランス革命のはじまりとされています。
歴史的な革命や戦争ははじまってしまえば派手なできごとがばんばん起こるわけですが、その「前夜」にこそドラマが詰まっていたりして面白いです。
その当時を生きる人々は、その出来事が何かの前夜祭になるとは知らずに過ごすこともあるのでしょうが、教科書にして流れを追ってみると、何の疑いもなく当然のように大きな事件に向かって流れていくのがわかります。
そして、あとから、「〇〇前夜」などと呼ばれて語り継がれるのですね。