
前回のFEM解析では、変位に着目していました。
今回は、まったく同じものを、ひずみの観点からみていきます。
上記の図は、前回と同じ結果をせん断ひずみで表したものです。
法肩の小規模すべり線とともに、底部崩壊に近いような、狙い通りのすべり線が出ているのがわかります。
最初の解析で下記B,Cのすべり線を発生させることを目指していましたが、FEMでせん断ひずみを見ると、それに近いすべり線が発生しそうなことがよくわかります。

さらにわかりやすくするために、表示される値の幅を狭めてみます。

これですべり線が大体どのあたりにできるか、見当がつきます。
同じ結果を応力で見たり変位で見たりひずみで見たり、土塊全体ではなくそれを構成する土の細かな動きがわかるのがFEM解析の魅力です。力だけでなく変形の点から地盤を見ることができるので、視覚的にわかりやすく、いろんな目で斜面を眺める必要性がよくわかります。