GEOTEC HANOI 2019

GEOTEC HANOI 2019
GEOTEC HANOI 2019

11月28-29日に渡りGEOTEC HANOI 2019がハノイにて開催されました。800人以上の事前登録者や60前後の出展ブースを集めていただけに、会場となる国立会議場は大変華やかでした。

Opening ceremony GEOTEC HANOI 2019
Opening ceremony GEOTEC HANOI 2019

開会前には主催者やスポンサー関係のスピーチのほか、踊りや歌の演出もあり盛り上がっていました。

Opening ceremony GEOTEC HANOI 2019

論文発表者も多く、朝8時からセッションがスタートし、夕方18時を過ぎても継続しているセッションもあり、非常に中身の濃い2日間でした。各国から権威ある教授の方々が登壇され、国際会議ならではのアカデミックな雰囲気に満ちていました。

GEOTEC HANOI 2019 earth anchor
GEOTEC HANOI 2019 金沢大学と(株)大翔の共同研究発表

今回の弊社と金沢大学との共同研究論文は、モデル地盤とモデルアンカーを用いた2次元(平面)条件下でのアンカーと地盤破壊の挙動を把握する室内実験研究報告でした。先日のGEOMATEでは実物のアンカーと現場大の地盤を使った引抜き実験の研究報告でしたが、今回はそれと対照的な模型実験です。実際の状況下で深さや各条件ごとの引張り力と変位の関係を現場実験で把握しながら、室内実験では地盤の破壊やアンカーのメカニズムを明らかにしています。アンカーを引き抜きながら透明な模型地盤を画像解析することでアンカーが地盤を持ち上げる様子が観察でき、その地盤破壊をモデル化して計算した理論値と実験値の間に一定の傾向を見い出すことができています。

GEOTEC HANOI 2019 金沢大学と(株)大翔の共同研究発表

アースアンカーやフリップアンカー、キーアンカーにエンドアンカー、プレートアンカー、サーキュラアンカーなどいろんな呼び方で各国の研究者に研究されているこのアンカーですが、仕組みはシンプルでありながら良くも悪くも研究対象としては奥が深いものです。金沢大学とのこれまでの研究で、土質やアンカータイプごとに設計引張り力を算出できるまでは計画として目途が立っていますので、引き続き継続していく予定です。

GEOTEC HANOI 2019 金沢大学と(株)大翔の共同研究発表

今回の学会では、登壇された各国の研究者や著名な教授陣、国内のゼネコンの若手の方々やプレゼン内容から多くの刺激を受けました。また、発表しながら、地方の土木業者が学会に参加する意義についても考えさせられるものがありました。会社で経験を共有し、技術力の向上に努めたいと思います。