さて、流体としての粘土からアンカーヘッドが受ける圧力や引張力を導く公式がないか調べていたところ、上記の公式を見つけました。
流れらの中に物体を置いたとき、その物体が受ける抗力を表す式です

流体公式

この公式を見て察しました。
みなさんは前回の投稿時にすでにお察しだったと思いますが、アンカーの引き抜きの際には不似合いな要素が絡んでますよね。
流速Uです。

新幹線や飛行機が受ける風の抵抗を計算する式なので当たり前ですよね。
粘土はビンガム流体で静止状態でもせん断応力が働いていたり、ニュートン流体とは異なるため、簡単にこの式には当てはまらないかもしれません。
いずれにしても、粘土の密度や流速としての引き抜き速度0.01m/sなど大体で代入しても、とても小さな値になることがわかります。

なのでこの計算の試み自体は失敗ですね。

ちなみに、抗力係数は物体の形や流れに対する投影面積で異なります。
球の場合は0.47、立方体で正面から流れを受ける場合は1.05なので、アースアンカーのアンカーヘッドが開いて上がってくる場合は1.0程度でしょうか。
アンカーヘッドが受ける抵抗を考える上で、各形状の抗力係数は見ていて単純におもしろいです。

流体から受ける抗力の公式に当てはめて考えることは検討違いだったのですが、アンカーヘッドが流体の中でその投影面積に受ける力を計算する狙い自体は的外れではなかったので、その結果は今年の学会などでまた発表したいと思います。