当社で一緒に働いているフィリピンからの技能実習生は2年以上の時間をともにして、すっかり当社に欠かせない本当の仲間になっています。昨日、現場まで一緒に移動しているときにそのうちの1人からうれしい話を聞けたので共有します。

その実習生は来日当初はほかの実習生と比べてもやや仕事についてくるのに苦労していた雰囲気があったのですが、ここ最近の成長が姿を見てわかるほどで、立ち振る舞いや雰囲気が格段に良くなっているを感じていました。

そのことについて本人に話しているときに、彼を指導してくれている「○○さんは仕事中こわいかもしれないけど、親身になってくれて優しい人でしょ?」と私が聞くと、「○○さんは、こわくない。仕事に対して純粋にStrictなだけなんだ。本当に優しくしてくれる。こわいんじゃない、Strictなんだ」と返答してきて驚いてしまい、思わず拍手をしてしまいました。笑

Strictは、「厳しい、厳格」というような意味ですが、彼らは「こわい」と「きびしい」の違いを理解してくれました。諸外国と同様フィリピンには日本に比べると、人前で叱責されるような文化がありません。プライドや精神的に傷つけることもあるため、来日した当初は、土木の現場は命がかかっているから、仕事中に大きなことで叱られることもある。でもそれは、いたずらに怒られているわけではない。愛情をもって安全のために指導されているだけだからね。と何度も話しました。最初はおそらく理解できない部分もあったと思いますが、彼の話をきいて、本当の意味でそれを実感してくれたことがわかってうれしかったのと同時に、現場でそれを理解させてくれた指導者の人間力を尊敬しました。

現場につくと、じゃぶじゃぶと水に入って砂を掻き出す作業をしました。水に入る前に、自分の長靴が破れてるよってニコニコ笑って見せてきたかと思えば、そのままじゃぶんと入って一生懸命スコップで砂を集め始めました。その姿を見ているだけで、普段どんなふうに指導を受けていて、周りの日本人がどのようなスタンスで働いているか一目瞭然です。

泥水の中での作業がめちゃくちゃ楽しかった日でした。