令和5年度土木学会全国大会が、9月11日~15日の日程で広島大学および広島工業大学のキャンパスで開催されます。

全国大会において、当社は滋賀県建設技術センターと共著論文下記2編発表いたします。

1.『斜面対策(法面保護)工事におけるICT活用効果とデジタルツインに向けた取組み』

2.『レーザ反射強度や色彩情報による点群データからの斜面対策工の抽出に関する検討』

7月の地盤工学会でも同様に、滋賀県建設技術センターと主に法枠工の3次元計測や出来形管理についてフォーカスした論文発表を行いました。

一方今回は、法面保護工事におけるICT活用効果として、当社のICT法面工の取り組みを網羅的に抽出し、法面保護工事におけるICT活用の現在地を発表する位置づけとなっています。そのうえでICT法面工を超えたCIM活用や3次元モデルの活用方法についても触れ、法面工事のデジタルツイン化に向けた取り組みとして将来展望をまとめています。

また、法面の3次元計測を6年以上も続けていると、点群データ自体が持っている情報やその抽出方法の違いによる見え方の違いも気なるようになってきます。2.の論文は、それらの抽出方法や見せ方の違いがICT法面工にどう影響を与えうるか検討したものとなっています。

ICT法面工は、ICT建設機械で施工して施工自体のDXとはやや毛色が違います。しかし、法面工事のDXは、安全性や生産を向上させるうえで抜群の効果を発揮します。

論文は、ある意味で週刊誌での漫画連載みたいなものだと思っています。世間一般に広く知られるのは、漫画が単行本になったり、アニメ化・映画化される必要があります。そのためには誰かがコツコツと発信を続けなければなりません。世間に法面工事におけるICT活用のメリットについて知ってもらうため、当社がその役割の一端を担えればと存じます。