先日の実験前実験の記事の方法では限界があったので、目的のすべり線を発生させる条件を明らかにするためにFEM解析も行いました。
FEM (Finite Element Method)有限要素法は、数値解析手法の1つとしておなじみですが、我々がいつもの法面工事の実務でバチバチに使うには、まだ種々のコストが合わないと思います。ただ、そのうちに各企業のパソコンに一つ入っているような時代が来そうな気もします。
模型実験をやるには、つくった斜面を狙ったすべり線で崩壊させるために、斜面角度、天端幅、載荷幅など予め装置条件を決定する必要があります。
上記画像はある条件で載荷した際の地盤変位状況です。地盤は砂のパラメーターを使ってモデル化しています。載荷したら、載荷した幅で押しつぶされるのが確認できます。
続いては、トータルの変位を色付きで視覚的にわかりやすく表示します。 載荷したらどう力が伝わって、どこがどの程度変位していくかイメージできます。
さらにその変位を矢印で表現したものが下記です。これですべりのイメージがさらに視覚的につかめます。
ただ、これではまだすべり線がどこにできるのか定かではありません。
次回は、すべり線を明らかにしていきます。