(引用元:株式会社技研製作所:https://www.giken.com/ja/technology/principle/)
本日から,第2回圧入工学に関する国際会議ICPE2021がスタートしました。
杭や圧入といった分野は,普段の法面工事とは異なる分野なのですが,かといって遠すぎず,会議に参加して発表を拝聴していると,程よい距離感の異文化からの刺激があります。
法面工事と,圧入の間に,アースアンカーが位置するようなそんな感じがします。
それはさておき,(株)技研製作所のサイレントパイラーという技術をご存知でしょうか?
既製杭や矢板は,打撃や振動によって地盤に貫入されますが,油圧による静荷重でも圧入できます。
サイレントパイラーによる圧入がおもしろいのは,すでに打込まれた杭を反力にして,次の杭を圧入する点です。この仕組みは,「地球をつかんで反力にする」とうたわれていますが,面白いですよね。
さらに,杭貫入していくと,杭先端部には当然圧密された土の塊ができることになります。貫入時にこの圧力球根の発生をコントロールしながら施工できるというから驚きです。
しかも静荷重による圧入のため,施工中に支持力の確認までできてしまします。
ここまでできると,圧入時のデータを取得しながら,トータルステーションや各種ICTと連動させて,自動運転にしていると聞いても納得です。
「神経構造物」という表記がなされているほどで,たしかに施工中のデータを見ていると,まるで杭に神経が通っているように見えます。
ロックボルトやグラウンドアンカーもこの領域までいけるでしょうか。