法面に適用したらどうなるかということで、アースアンカーモデルを斜面にセットして、2次元条件で補強した場合の挙動をFEM解析で追いました。
下はアンカー無しで天端に載荷した場合の土の変位状況です。 アンカー設置後のモデルと比べると、一見逆に変形が無いように見えますが、それは少しでも崩壊したら数値計算がストップするためです。つまり、少しの変位量で崩壊が起きたことを意味します。
逆にアースアンカーが設置されているものは、土塊の変位がはっきりと現れるまで、崩壊せずに持ちこたえたことを意味します。
下記も同じく土粒子の変位量を色で見たものです。アンカー無しの場合、載荷すると、じわじわと法尻近くまで変位していくことがわかります。
これにアースアンカーをセットすると、下記のように滑ろうとしている土塊がはっきりと現れるまで変形を許しますが、この時点ではアンカーで抑えられていることが確認できました。
その他、荷重変位関係を見てもアンカーの補強効果は見てとれました。
ただ、モデルの少しの変化やパラメーターの設定が解析結果に大きく影響を与えるため、より詳細にモデルを照査する必要があります。